英語→日本語BTS!(防弾少年団)翻訳の部屋

いまや世界で一番ホットな韓国の7人組ボーイズグループ「防弾少年団」(BTS)が取り上げられた英語媒体の記事やニュースをファンが和訳して載せているブログ。翻訳には意訳部分も多くなりますのでご了承ください。

【和訳1/2】音楽&歌詞:ストーリーテラー、ミン・ユンギ

2019年7月に投稿されたSeoulbeats.comのweb記事を2回にわけて和訳します。こちらは前半です。 

 
↓オリジナルの記事(英語)↓

seoulbeats.com

 

記事中の歌詞について:基本は記事中の英語からの和訳ですが、一部、下記リンクの韓国語からの和訳も使用させていただきました。

ameblo.jp

 

 

音楽&歌詞:ストーリーテラー、ミン・ユンギ

 

 「ワイルド」「率直」そして「賢明」。BTSのSUGAは歯に衣着せぬ性分だ。BTSは豊かな表現力を用いて様々な題材の歌詞に取り組んできたことで知られる。リーダーRMの歌詞は入り組んだ言葉遊びと美しい情景表現が特徴だが、SUGAの歌詞は物事を簡潔に捉え、自分の経験を直接的に引用したものが多い。実際、彼の歌詞を読み解いてみると、自ずとその半生の多くが明らかになる。

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SUGAの音楽への愛情は、その歌詞から一番ダイレクトに伝わってくるメッセージだ。特に顕著なのは"Fist Love"で、これは幼少時代に家の隅にあったピアノに捧げられた曲。少年期に経験したこのピアノとの一時的な別れ、そして再びピアノの元に戻ったときに感じた確信について歌っている。

しばらくの間 
ぎこちなくまたお前を撫でていた
長い間離れていたのに
何の反発もなく また俺を受け入れてくれた
Without you, I am nothing

 

しかし、ピアノを愛するラッパーはどのようにしてアイドルになったのか?そのストーリーの続きは2016年にリリースされたミックステープのAgust Dで語られる。そこではスターダムにのし上がるまでの旅路と、それに伴ってどんな犠牲を払ったかについて詳しく描かれている。例えば"724128"という曲の中で、彼はBig Hit Entertainmentとのオーディションを思い起こし、なぜ自分がソウルに来て訓練生になったのかについて歌う。

 

大邱で音楽を作ろうとした
音楽学校とやらの学長になったり
でもそんな考えにガツンとやられた
なにはともあれ人生は一度切り
だったらナンバーワンを目指したい
勉強では達成できないナンバーワンを
どうやら音楽で手に入れたみたいだ
俺の周りの10人に1人は言ってた
このアホはまた
どうしようもない病気に
かかったみたいだなって

 

この決意がのちにどんな結果をもたらしたのか、私たちは知っている。J.コールの"Born Sinner"のカバー曲の歌詞に出てくる、成功を切望していた小さな事務所出身の少年たちが、今やグローバルなスーパースターに。BTSの軌跡は本物のサクセスストーリーだ。

 

相変わらず大邱出身の
田舎ラッパーと違いはない俺
but「アマチュア」の単語の上に
「プロ」と上書きした

 

決して簡単な道のりではなかったとSUGA自身も語っている。終わりのない練習、訓練生時代の交通事故、そして壊れていく精神状態…。SUGAのリリックはもしかしたら「適切」以上のものを吐露しているのかもしれない。しかし彼はそうした体験を、心を開いた真摯な姿勢で曲にして届けてくれた。そのエモーショナルなラップで奏でられるSUGAの音楽は、親密で生々しい。彼の頭の中に連れていかれて、そこで彼と一緒に過ごし、彼の感じるがままを感じるような音楽だ。こんなにも近い距離でアーティストを感じたいと思う人ばかりではない。もう少し距離のある関係性を好む人もいるだろう。しかしこのような形の芸術体験は、正しく作用すれば癒しにもなりえる。


このミックステープの真の傑作は"The Last"だ。SUGA自身の抑うつとの闘いについて書かれているからではなく、彼の人生で起こった実際の出来事を取り上げてその闘いのリアルを歌っているという点で、この曲はとてもユニークだ。両親がやってきて彼を精神科に連れて行ったこと、コンサートの日にトイレに隠れたこと…。この曲は意図を持って聞き手を揺さぶる。

 

対人恐怖症を発症したのは18歳の頃
ああそうさ、それぐらいから
俺の精神は汚染されていった
時々自分自身が怖くなって
自己嫌悪とまた現れたうつ病のおかげで
ミンユンギはもう死んだ (俺が殺した)

 

 K-popファンダム以外の世界ではアイドルは常々、大量生産・大量消費的な音楽・パフォーマンスだという理由で軽視されがちで、「本物の」アーティストだとはみなされない。SUGAの中で、ラッパーとしての理想の自分と、アイドルとしての現実の自分をうまく調和できないことによる葛藤があった。また彼は成功を求める圧倒的な欲望によって縛られていた。この曲には2つのパートがあり、それをブリッジがつなげている。

 

俺の不幸せがお前らの幸せなら
不幸になってやるよ
憎悪の対象が俺なら
断頭台に上がってやるよ

 

腹の底からの叫び声が背後に聞こえ、その後に沈黙がやってくる。彼はアイドルでありミン・ユンギである自分の運命、人間でありラッパーである自分の運命を受け入れ、断頭台の元に歩いていく。その見返りとして、「甘さも苦さもクソの味すら味わった」SUGAという人物は、自分の目の前で夢が叶う様子をまざまざと見届ける。

ただの想像が現実になっていく
ガキの頃の夢が目の前に
たった二人の前で歌ってたクズ
今じゃ東京ドームが目の前だ

 

 

しかしAgust Dの公開から3年が経ち、事情は様変わりしたようだ。2018年のLove Yourself: Answerのリリース後に放映されたVliveで、「ソロ曲"Seesaw"のパフォーマンスにダンスの振付を入れたのは自分のアイデア。なぜなら僕は結局のところアイドルだから」とSUGAが話したことからも、彼がアイドルとしての自分のアイデンティティーと和解したことが伺える。

これまでBTSがリリースした傲慢なディストラックの数々の歌詞に反映された彼らの壮大な成功ぶりを見ると、SUGAは2013年のデビュー曲 "No More Dream"に出てくる「デカい家、デカい車にデカい指輪」はもちろん、全てを手に入れたように見えるかもしれない。彼のリリックもそれを示唆している。例えば "Cypher pt.4"で彼はこう豪語する。

 

ペイデイ、ペイチェック
手首の上には ROLEX
I’m so high 見くびんな
お前が助走をつけても
手が届くには高すぎる

 

ミックステープのタイトル曲とも言える"Agust D"では、SUGAは自分の舌、言い方を変えれば自分のラップは、「お前を香港送りにする」とラップした。これはスラングで聴き手にオーガズムをもたらすという意味だ。また次のリリックも決してお行儀がよくはない(筆者も意味がわかりかねる)。

 

ごろつきだろうがwackだろうがfackして
俺は歴史を床に刻む
ビートにのったラッパーたちから
いつも取り分をくすねる

 


Agust D 'Agust D' MV

 

 

 (↓後半に続く)

 

www.bts-jpntrans.net

 

 

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